40代でシミがない人の特徴は?40代でシミができやすい原因と違いを美容皮膚科医が解説!
2024/06/04
「40代でできたシミを綺麗に消したい」「シミのない肌を目指すには何をすればいいの?」
見た目年齢を左右しやすいシミは、できる限り早く消したいですよね。
本記事では、40代でシミができやすい原因とできない人の特徴について解説します。
シミに悩んでいる40代の方はぜひご一読ください。
40代でシミができやすくなる仕組みは?
シミは、メラニンと呼ばれる褐色の色素が肌に蓄積されることで発生します。つまり、メラニンはシミのもとといえます。太陽光に含まれる紫外線の影響などにより、表皮の奥にあるメラノサイトという細胞が活性化し、メラニンが過剰に生産されます。
肌の生まれ変わりの周期であるターンオーバーが正常であれば、メラニンがつくられても肌の上部へと押し上げられ、古い角質と一緒に剥がれ落ちていきます。しかし、ターンオーバーが遅れると、メラニンを含む古い角質が肌に蓄積し、シミができる原因になります。
ターンオーバーが遅くなる主な原因の1つは加齢です。加齢とともに代謝機能が低下し、ターンオーバーの周期が遅れていきます。
20代の頃のターンオーバーの周期は約28日と言われています。
しかし、40代になるとターンオーバーの周期は約50日前後になると言われており、シミができやすくなる方が多くなります。
また40代であれば、光老化の影響も現れやすくなります。光老化とは、長年浴びた太陽光によるダメージの蓄積により、肌にシミやシワ、たるみといった老化のサインが現れること。光老化は、太陽光を浴びた時間と強さに比例するといわれています。10代の頃から肌の内部で光老化が始まり、20代後半〜30代頃になると肌表面に影響が現れてきます。
40代にできやすいシミの種類とその原因は?
一口にシミといっても、シミにはさまざまな種類があり、年代によってもできやすいシミの種類が異なります。
また、シミの種類によって、原因も異なります。
シミは原因が異なると、治療方法も変わってくるため、正しく見分けることが重要になります。
ここでは、年代別にできやすいシミと、その原因を理解していきましょう。
老人性色素斑
老人性色素斑は、シミの中でも最も発生しやすいと言われているシミです。
30〜40代の人にできやすく、20代頃から発生する人もいます。
主な原因は、長年の紫外線ダメージの蓄積です。年齢とともに徐々に濃くなることもあります。
頬やこめかみ、眼の下、手の甲など、日光の当たりやすい部分に発生しやすい傾向にあります。
薄茶色~茶色で、輪郭が分かりやすいのも特徴です。
老人性色素班は、セルフケアでもある程度は改善できる場合がありますが、症状がひどくお悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
肝斑(かんぱん)
肝斑(かんぱん)は特に30〜40代の方にできやすいと言われているシミです。
頬やこめかみ、眼の下に左右対称に発生し、薄茶色であることが多いです。
肝斑のできる原因は、明確にはまだわかっていません。
女性ホルモンの乱れや、紫外線などが原因ではないかと言われています。
肝斑は、セルフケアで治すことが難しい種類のシミなので、お悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は、40代以降にできやすいシミです。
顔や首筋、手足などにできやすく、ほくろのように盛り上がったものが現れるので「老人性イボ」とも呼ばれています。
ほくろよりも、デコボコしていたり、硬いものが多く、色は褐色~黒色です。
明確にはわかっていませんが、漏性角化症の原因は、加齢や紫外線ではないかと言われています。
脂漏性角化症は、セルフケアで治すことが難しいため、お悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、全世代にできやすいシミです。
ニキビや虫刺され、けがなどが炎症を起こした後に、痕として残ってシミになることが発生の原因です。
赤みを帯びた褐色で現れます。摩擦や紫外線によって、色が濃くなったり、シミの数が増えることもあります。
炎症後色素沈着は、セルフケアでもある程度は改善することができると言われていますが、症状がひどくお悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
そばかす
そばかすは、思春期までの間にできやすいシミです。
茶色の斑点で、鼻や頬の付近に左右対称に発生します。原因としては、遺伝的なものや紫外線などが挙げられます。また、特に色白の人にできやすいと言われています。
そばかすは、セルフケアで治すことが難しいため、お悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
後天性メラノサイトーシス
後天性メラノサイトーシスは、20代前後にできやすいシミです。
後天性メラノサイトーシスの原因は、明確にはまだわかっていません。
頬やこめかみに発生し、灰色・青みを帯びた褐色です。皮膚の深い部分にできることから、「アザ」とも呼ばれます。
後天性メラノサイトーシスは、セルフケアで治すことが難しいため、お悩みの方は美容皮膚科で医師に相談しましょう。
40代でシミができやすい人の特徴は?
40代になってシミが目立つ人もいれば、40代になってもシミがないという人もいます。
シミがない人と、シミがある人では、どのような違いがあるのか気になりますよね。
ここでは、40代でシミのできやすい人の特徴をお伝えします。
シミの原因は、先天的要因と後天的要因に分けて考えられます。
先天的要因とは、生まれつきの個人の特性です。
後天的要因は、肌環境や生活習慣など、生活する中で誰にでも起こり得ることを指します。
後天的要因のシミは、環境や習慣を改善することで予防できるため、対策方法・ケア方法を理解してシミを予防しましょう。
ここでは先天的要因と後天的要因の中でも、特に影響の大きいものを解説します。
色白な肌
40代でシミができやすい人の特徴は、色白な方です。
シミの原因となるメラニンは、個々人でもともと保有している量が異なり、保有している量によってメラニンの生成量も変化します。
肌が色白な人は、もともと保有しているメラニンの量が少ないため、紫外線を受けたときに、防御反応が強く出て、メラニンの生成量が多くなります。
メラニンの生成量が過剰に多くなると、その分シミができやすくなります。そのため、色白な肌の人はシミができやすい人と言われています。
紫外線を浴びる習慣
40代でシミができやすい人の特徴は、紫外線を浴びる習慣がある方です。
紫外線を受けるとメラニンが多く作られ、蓄積するとシミができます。また、40代になってシミが気になってきた人に多いのが、昔紫外線を浴びる習慣が多かった人です。
その時にシミ予備軍※をつくってしまい、40代になってシミとして現れるケースがあります。
現在紫外線を浴びる習慣があるかどうか?だけではなく、過去に紫外線を浴びる習慣がなかったのか?まで振り返ってみましょう。
※「シミ予備軍」…肌にメラニンが停滞し、色素沈着を起こす手間の段階のことです。シミ予備軍が潜んでいるかは自分の目では確認することができません。
定期的な肌への刺激
40代でシミができやすい人の特徴は、定期的に肌に刺激を与えてしまっている方です。
肌に刺激が加わると、防御反応として、シミのもととなるメラニンが多く生成されます。
例えば、ゴシゴシと洗顔したり、手で顔を強くもしくは頻繁に触ってしまうと、摩擦が起きて肌に刺激を与えてしまいます。
肌への刺激が多くなればなるほど、生成されるメラニンの量が増え、シミのできやすい肌環境になってしまいます。
肌の保湿不足
40代でシミができやすい人の特徴は、肌の保湿が不足している方です。
肌が乾燥すると、摩擦などのダメージを受けやすくなったり、ターンオーバーが乱れやすくなります。
摩擦などのダメージを受けるとシミのもととなるメラニンが過剰に生成されます。
また、ターンオーバーが乱れることで、メラニンが排出されにくくなります。
その結果、シミができやすくなってしまいます。
生まれつきシミができやすい肌質
40代でシミができやすい人の特徴は、先天的にシミができやすい肌質である方です。
これは、生まれつきの肌質や遺伝的な問題で、シミができやすい人にあたります。
あまり紫外線を浴びていなかったり、肌への刺激や負担は避けているのに、シミができやすい人は先天的な原因も考えられます。
40代のシミのケア方法は?
ここまで40代でシミができやすい人の特徴や、その原因を説明してきました。
シミは、種類によってセルフケアで薄くできる可能性があるものと、できないものがあります。
老人性色素斑・炎症後色素沈着のシミには、セルフケアがある程度効くと言われています。
一方で、肝斑・後天性メラノサイトーシス・脂漏性角化症などのシミは、セルフケアの効果が薄いので、美容皮膚科で専門医に診てもらって治療をするようにしましょう。
セルフケアが効く種類のシミでお困りの方は、美白化粧品を正しい手順で使ったり、市販の内服薬・外用薬を使ったりしてみましょう。
ここではシミのセルフケア方法について紹介します。
紫外線ケアを行う
紫外線を浴びるのを防ぐことでメラニン色素の生成がある程度抑えられ、シミの発生リスクを下げられる可能性があります。
夏季に紫外線対策に励む方は多いですが、他の季節においても紫外線は降り注いでいます。1年を通して帽子や日傘、日焼け止めクリームなどで紫外線をブロックするようにしましょう。
肌を刺激しないようケアする
メラニン色素を作り出すメラノサイトは、肌が何らかの刺激を受けるとその刺激から肌を保護しようとして、メラニン色素を生成します。
肌を強くこすったり掻いたりしてしまうと、その刺激でメラニン色素が作られやすくなってしまうため、肌に刺激を与えるような行動は控えましょう。
例えば、メイク時にコットンや指で何度も肌をこすったり、顔を洗う時に肌に洗顔ブラシを強く押し付けたりするのは、刺激を避けるという点ではおすすめできません。
これらの行動を無意識にやっているという方も多いかもしれませんが、何気なくやっていることがメラニン色素の生成を促してしまうことがあるため注意が必要です。
できるだけ肌に刺激を与えないよう心がけると、メラノサイトがメラニンを作る頻度が減り、シミのリスクを下げることにつながります。
美白効果のあるスキンケア用品を使う
美白効果の見込めるスキンケア用品を使うことも、シミの予防、緩和につながる可能性があります。
美白効果をうたっている化粧水やパック、乳液、美容液にはビタミンC誘導体のような美容成分が含まれていることが多いです。
こうした成分にはメラニン色素が作られる機能を妨げたり、肌のターンオーバーを促進する作用が見込まれるため、シミが作られにくくなったり目立ちにくくなったりする効果が期待できます。
また、シミの発生や進行の抑制が見込めるサプリメントもおすすめです。
こうしたサプリメントには、肌のターンオーバーを促してメラニン色素の生成を阻害する働きが見込めるL-システインやビタミンCが含まれている傾向にあります。
サプリメントを摂取することでメラニン色素が皮膚の組織に蓄積されにくくなり、シミの発生、増加のリスクが下げられるという効果が期待できます。
40代のシミの予防方法は?
40代になっても「シミができない人」や「シミができにくい人」になることができたら嬉しいですよね。
シミ予防のためにできることとしては、紫外線対策と規則正しい生活を送ることが特に重要です。
シミの予防方法について、具体的に見ていきましょう。
健康的な食事を取る
シミができにくくなるよう対策するには、日々栄養をしっかり摂取することが大切です。
仕事や学業、家事で忙しいとついついジャンクフードや単品の食事で済ませてしまうという方もいますが、そうした食生活を続けると栄養が偏り肌のコンディションもダウンする可能性が高いです。
健康な肌を維持する栄養素としては、ビタミンCやビタミンEが広く知られています。
しかし、ビタミン類以外の栄養素も取らないと肌が必要な栄養を得ることができず、シミに加えニキビなどの肌トラブルが発生する恐れがあります。
お肌のコンディションを保つためにはビタミン類やたんぱく質に加え、食物繊維、ミネラルなどが摂取できる食事を心がけましょう。
これらの栄養素をまんべんなく取るには、炭水化物や野菜、肉類、魚、海藻、大豆製品を日々の食事に取り入れるのがおすすめです。
ストレスを溜め込まず発散する
ストレスを溜め込んだ状態が続くと、ホルモンバランスが乱れてしまうことがあります。
ホルモンバランスの乱れは肌の新陳代謝のペースの低下につながります。
新陳代謝が正常に進まないとメラニン色素が生成された際にうまく排出されず、結果としてシミが発生、増加する恐れがあるのです。
新陳代謝の機能低下を防ぐためにも、適度にストレスを発散する機会を設けてホルモンバランスが乱れないようにしましょう。
十分な睡眠時間を取る
肌の新陳代謝のペースに影響するホルモンバランスは、睡眠時間が不足することでも崩れやすくなります。
皮膚の組織でメラニン色素が作られた時にきちんと排出されるよう、毎日睡眠をしっかり取ってホルモンバランスを正常に保っておくようにしましょう。
なお、肌の新陳代謝を促進するには、単に長時間眠るだけでなく深い眠りである「ノンレム睡眠」に入ることも重要です。
ノンレム睡眠に入ると成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンが新陳代謝を促すことがあるのです。
ノンレム睡眠に入るには、寝る前に心身ともにリラックス状態になることが大切です。
例えば、寝る直前にスマートフォンやテレビの液晶画面の光を浴びたり、浴槽で熱いお湯につかったりすると交感神経が活発になり脳や体が活動モードになってしまいます。
リラックスモードで眠りにつくためにも、寝る前はスマートフォンやテレビの画面を見ず、入浴時はぬるめのお湯につかるのがおすすめです。
美容皮膚科への相談はお早めに
幼少期にできたシミは、歳をとるにつれ自然と薄くなる可能性があります。
ただし、体質によっては消えない可能性もあります。
また、紫外線などのダメージにより発生したシミはセルフケアで完全に消すのは難しい場合が多いです。40代のシミを早く効率的に消したいのであれば、美容皮膚科で治療がおすすめです。
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本記事では、40代でシミができやすい原因とできない人の特徴を解説しました。
シミには先天的要因や後天的要因がありますが、特に後天的な要因であれば、自宅でのセルフケアによって事前の予防が可能です。しっかりと原因を理解した上で、ご自身の症状に合った適切なスキンケアを心がけましょう。
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記事の監修者
金 上浩
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